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研究

健康保険適用の白い被せ物はすべての奥歯に適用できる可能性を報告 ―歯科用金属の価格高騰対策として期待―

2022.04.08  プレスリリース

歯の被せ物(冠)の治療に用いられる金属には、金属アレルギーや見た目が良くないなどの問題があります。そこで近年は、金属を使わずに、CAD/CAMで製作した歯科用プラスティック材料の白い被せ物(CAD/CAM冠)が応用されるようになりました。また、最近の歯科界では、貴金属の価格高騰に伴う医療費の増大と、歯科医療機関の経済的な負担が大きな問題となっています。しかしこの技術を、大きな噛む力が加わる大臼歯、特に第二大臼歯に積極的に用いて良いかどうかを医学的に判断するエビデンスはほとんどありませんでした。

東北大学大学院歯学研究科 分子?再生歯科補綴学分野の猪股実祐(いのまた みゆ)博士、原田章生(はらだ あきお)助教および江草宏(えぐさ ひろし)教授らは、CAD/CAM冠を装着した大臼歯362本の経過を診療録から最長4年間にわたり調査しました。その結果、生じたトラブルの多くは、冠の脱離であり、そのほとんどは再装着することでそのまま使用できることがわかりました。また、第二大臼歯に対する治療成績は、現在健康保険が適用されている第一大臼歯の場合と統計学的に同等でした。本研究結果は、すべての奥歯へのCAD/CAM冠の適応症拡大を示唆するもので、歯科用金属の価格高騰による医療費増加などの問題解決につながることが期待されます。

本研究成果は、2022年4月7日付(米国東部時間)でPLOS ONE誌に掲載されました。

 

プレスリリース資料(PDF)

PLOS ONE

 

【問い合わせ先】

●研究に関すること

東北大学大学院歯学研究科 

分子?再生歯科補綴学分野
助教 原田 章生(はらだ あきお)

Eメール:akio.harada.c8*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

教授 江草 宏(えぐさ ひろし)
Eメール: egu*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

 

●報道に関すること

東北大学大学院歯学研究科広報室

TEL:022-717-8260
Eメール:den-koho*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

 

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