病棟 | - | 外来 | 外来診療棟A 2F |
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外来受付 | Tel:022-717-7509 | 独自webサイト | 東北大学病院 総合地域医療教育支援部(Facebook) |
対象疾患 | - |
あいさつ
医療の地域偏在?診療科偏在の解消による地域医療の充実に向けて
東日本大震災への対応から地域医療体制の調整へ
私は、本学を平成元年に卒業後、第二外科(現先進外科)に入局し、平成14年より赴任していた石巻赤十字病院勤務中に発生した東日本大震災では、私は宮城県災害医療コーディネーターとして、石巻医療圏の医療救護活動の統括をいたしました。全国からのべ955に上る支援救護チームを統括し、最大328か所の避難所をカバーしながら、のべ53,696名の被災者の方々を診療しました。
石巻の医療救護活動が一段落したのち、何とか被災地の医療復興の力になれないものかと考えておりましたところ、東北大学病院?総合診療部を改編して発足した総合地域医療教育支援部(以下 教育支援部)教授の任に平成24年10月からあたらせていただくことになりました。
2023年現在、診療業務として総合診療科および漢方内科を所掌しながら、教育支援部全体として下図のような業務を担っています(「総合診療科」及び「漢方内科」はそれぞれ当該ページをご覧ください)。
総合地域医療教育支援部の取り組み
東日本大震災により東北地区は人的損失?消耗が加速したため、新たな地域医療体制の再構築が当時の喫緊の課題でした。このため2013年1月1日、東北地方の地域医療充実、地域医療を担う人材育成のための卒前卒後教育、さらには今後の大災害への地域としての対応体制の整備などを目的とした「地域医療復興センター」が東北大学病院内に設置されました。教育支援部は同センターの実務調整を行う部署として位置づけられています。すなわち、第一に、卒前卒後教育を通じた地域医療を担う意欲と能力を持つ医師の育成およびキャリア形成支援体制の構築、第二に、地域医療環境整備、第三に、災害対応体制の整備、などの調整を担っています。
以下に、2023年9月現在における診療以外の具体的取り組みを列挙します。
地域医療に係る卒前教育
- 1年次の地域医療特別講演会の企画調整、被災地体験実習の引率を含む運営、東北大学関連病院見学の企画調整。
- 4年次の医療面接実習全般の運営、臨床実習前地域医療特別講演会の企画調整。
- 5年次:登米市民病院内に総合教育センターを設置し、地域医療実習を実施。
- 6年次:高次修練における地域医療実習のマネジメントを担当。
卒後教育
- 文科省補助金事業「コンダクター型災害保健医療人材の養成」プログラムを福島県立医科大学で協働して実施。
- 東北大学病院コンダクター型総合診療専門研修プログラムの運営。
- 漢方専門研修プログラムの運営。
地域医療環境整備
- 修学資金貸与者の義務履行支援
- 艮陵令和会(重点教育関連病院長会議)事務局運営
- 循環型地域医師支援(宮城県地域医療提供体制整備支援事業)の調整
- 宮城県内7か所の急患センター/外来支援医師配置調整
- 東北医科薬科大学宮城A枠義務履行 東北大学プログラム事務局運営
災害対応体制の整備
- 災害対応マネジメントセンター「災害コーディネート部門」を所掌し、宮城県主催の災害関連研修、訓練の運営協力(詳しくは「災害対応マネジメントセンター」のページをご覧ください)を実施。
継続可能な地域医療体制とは、医師の「犠牲心」に頼らない、医師が納得するような仕組みであると考えます。従って医師のキャリア形成?継続可能な地域医療体制を構築することが必須と思われその実現に向け、引き続き努力して参ります。
どうぞよろしくお願いいたします。
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