研究
冠動脈疾患治療における新たなエビデンス – 抗血栓療法は出血させないことが重要! –
宮崎大学医学部内科学講座循環器腎臓内科学分野海北幸一教授(元熊本大学大学院生命科学研究部循環器内科学准教授)、熊本大学小川久雄学長(元国立循環器病研究センター理事長)、東北大学大学院医学系研究科循環器内科学安田聡教授(元国立循環器病研究センター副院長)、熊本大学病院総合診療科松井邦彦教授を主要メンバーとする日本人研究グループは、心房細動を合併した安定冠動脈疾患患者における大規模臨床研究であるAFIRE研究(Atrial Fibrillation and Ischemic events with Rivaroxaban in patiEnts with stable coronary artery disease Study)のサブ解析結果を公表しました。
AFIRE研究は、本邦の294施設が参加して行われた心房細動を合併した安定冠動脈疾患患者のランダム化比較試験で、登録総数2,240例中、熊本大学からは29例が登録されました。今回の研究では、約2年間の観察期間中の脳心血管イベント(脳卒中、全身性塞栓症、心筋梗塞、血行再建術を必要とする不安定狭心症、総死亡の複合エンドポイント(評価項目))と、出血性イベント(ISTH(国際血栓止血学会)基準による重大な出血性合併症)が検討され、重大な出血性イベントの発生がその後の脳心血管イベント発症の引き金になることが明らかになりました。
本研究論文は、循環器領域のトップジャーナルであるCirculationの姉妹誌「Circulation: Cardiovascular Interventions」オンライン版に米国東部標準時の2021年9月3日午前5時(日本時間9月3日午後6時)に掲載されました。
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Circulation: Cardiovascular Interventions
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