研究
糖尿病の治療薬が多発性肝嚢胞の肝病変を抑制する – メトホルミンが肝嚢胞の病態進行を抑える –
2021.02.09
プレスリリース
多発性肝嚢胞は、肝臓に嚢胞と呼ばれる空間ができ、それが徐々に拡大する、遺伝性肝疾患です。大きくなった嚢胞は臓器を圧迫することで、呼吸が困難に感じたり腹部が張る感じがしたりするなどの症状がでるため、「生活の質(Quality of Life:QOL)」が低下しやすいと言われています。東北大学大学院医学系研究科内部障害学分野の佐藤陽一大学院生、上月正博教授、東北医科薬科大学リハビリテーション学 伊藤修教授らのグループは、糖尿病の治療薬であるメトホルミンが、多発性肝嚢胞モデルラットの肝病変に対して、抑制効果があることを確認しました。さらに、ラットの肝臓切片を解析すると、嚢胞を取り囲む細胞(胆管上皮細胞)の細胞増殖が抑制されていました。2型糖尿病の治療薬として一般的に使用されているメトホルミンが、多発性肝嚢胞の治療にも有用であると期待されます。
この研究成果は、2021年1月13日にAmerican Journal of Physiology Gastrointestinal and Liver Physiology誌(電子版)に掲載されました。
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●研究に関すること
東北大学大学院医学系研究科内部障害学分野
教授 上月 正博(こうづき まさひろ)
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●報道に関すること
東北大学大学院医学系研究科?医学部広報室
東北大学病院広報室
電話番号:022-717-7891
FAX番号:022-717-8187
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