血液内科では、主に白血病?骨髄異形成症候群、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などの血液がん、貧血や血小板減少などの血液を造る働きに支障をきたすような再生不良性貧血などを診ております。
難治とも言われることが多い血液疾患ですが、その治療は大きく変わりつつあります。とくに血液がんでは、複数の抗がん剤を組み合わせた化学療法や造血幹細胞移植療法などを主軸として、強力な治療で生じる有害事象を制御し、治癒を期待できる疾患も増えてきました。さらに近年、がん細胞に特異的な分子を狙い打ちする分子標的薬、キメラ抗原受容体T細胞療法（CAR-T療法）?二重特異性抗体などのがん免疫療法が新たに開発されています。
当科は、国内の血液がん治療を開発する多施設共同研究や国内外で行われている新規治療開発にも継続的に取り組んできました。東北地区の移植拠点として、全国に12施設ある造血幹細胞移植推進拠点病院に選定されています。このような先進的治療を安全かつ継続的に実施するためには、医師、看護師、薬剤師、移植コーディネーター、心理師が病棟に常駐し、総合病院の利を活かし歯科医師、検査技師、理学療法士、管理栄養士、治験コーディネーターなどの経験豊富な医療スタッフがチームを組んで診療にあたっております。診療方針については患者さんと短期的、長期的視点から共に考え、十分に話し合って決定することを心がけ、それぞれの患者さんにとって最善の治療を提供することを目標に、日々の診療にあたっております。