研究
歩いて腎臓を守る:退院後の自主的な歩数管理がカギ – 心筋梗塞発症後の身体活動量を高く保つことは腎機能低下を抑制する –
急性心筋梗塞等の虚血性心疾患を発症すると、腎機能が低下しやすい上に、急性心筋梗塞患者が腎機能障害を併存すると、その後の総死亡率や心血管に関連する死亡が増加することが報告されています。
東北大学大学院医学系研究科内部障害学分野の大学院生佐藤聡見(研究当時)と上月正博教授らのグループは、急性心筋梗塞患者において、発症後の運動量(身体活動量)を高く保つことが腎機能低下の抑制につながることを明らかにしました。
これまで当研究グループは急性心筋梗塞患者において、発症後の身体活動量を高く保つことが腎機能低下の抑制につながることを報告してきました。今回の報告では調査規模を拡大し、多施設共同研究により発症後6ヵ月間の縦断的な調査を実施し、急性心筋梗塞発症後の身体活動量を高く保つことは、慢性腎臓病合併、非合併に関わらず、腎機能低下の抑制につながることを明らかにしました。
これにより、急性心筋梗塞患者の身体活動量管理が重要な合併疾患である慢性腎臓病の進行抑制や発症予防に寄与する可能性が示唆され、再発の予防や生存率の改善につながることが期待されます。
この研究成果は、2021年3月22日にJournal of Cardiology 誌(電子版)にオンライン掲載されました。
【問い合わせ先】
●研究に関すること
東北大学大学院医学系研究科内部障害学分野
教授 上月 正博(こうづき まさひろ)
電話番号:022-717-7351
Eメール:kohzuki*med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
●取材に関すること
東北大学大学院医学系研究科?医学部広報室
TEL:022-717-8032
FAX:022-717-8931
Eメール:press*pr.med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
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