東北関東大震災における東北大学病院の活動報告のまとめ(第二報)(2011.04.01)
まず初めに、この度の東日本大震災に被災された方々、ご家族、関係者の方々に心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。
先日、3月11日の地震発生直後から、3月25日までの東北大学病院の活動をご報告申し上げました。それ以降の短い時間に、東北大学病院の診療活動は広がりを見せ、被災地のニーズにあわせた専門領域の診療チームが、数多く被災地を巡回診療するようになってまいりました。第二報として専門チームの活動を中心に、東北大学病院の活動をご紹介いたします。
東北大学病院の診療について
東北大学病院は、現在も気仙沼、石巻地区を中心とした他地域からの入院患者受け入れを積極的に行っています。高次機能病院としての機能もほぼ震災前と同様に回復し、28日からは新患を含め、外来が全面的に再開いたします。臨時手術のみ対応していた手術室も28日より定期手術を再開し4月4日からは平常通りに回復する予定です。
被災地域への医師派遣について
1.拠点病院への人的派遣
被災地の拠点病院への人的派遣は継続して行っており、気仙沼市立病院、石巻赤十字病院、大崎市民病院、斎藤病院、県南中核病院に公用車を毎日定時運行し、医師、薬剤師を派遣しています。依然として、ガソリンの供給不足が続いていることから、気仙沼市立病院、石巻赤十字病院に加え、気仙沼地区、石巻地区の民間病院に勤務する医師にも利用出来るよう、マイクロバスを用意し連日10?15名の医師を派遣しています。今後これらの拠点病院の外来が再開される予定であり、派遣医師の人数は増加する見込みです。
2.避難所への医療チーム派遣
今後、避難所における内科、外科などの主領域の診療活動については、主として外部からの派遣チームが担い、東北大学病院は内科、外科以外の特殊性のある専門科の診療応援に重点を置くことを考えています。すでに、中国体彩网、眼科、耳鼻科、産婦人科、皮膚科、感染管理室など専門科がチームを組み、石巻地区、気仙沼地区、岩沼地区を中心に巡回し、専門診療を行っています。
歯科チームの診療応援について
歯科チームも専門科チームを組んで、歯科診療、歯科衛生の活動を石巻、気仙沼地区で行っています。歯科チームは、これらの診療活動以外に歯型照合による検視業務を行っています。
これからも、東北大学病院は、必要とされる医療のニーズに迅速に対応し、震災後医療に貢献していく所存です。
今後ともご支援、ご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。
文責:東北大学病院災害対策本部
張替 秀郎