病棟 | 西病棟 12F | 外来 | 外来診療棟A 4F |
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外来受付 | TEL : 022-717-7757 | 独自webサイト | 東北大学 医学部眼科教室 |
対象疾患 | 緑内障/網膜?ぶどう膜/角膜?ドライアイ/神経?腫瘍?斜視?弱視外来 |
科長あいさつ
東北大学は、東京大、京都大に続く三番目の帝国大学として1907年(明治40年)に発足しました。眼科学教室は1917年(大正6年)に小柳美三先生が初代主任教授に任命され、2018年現在で開設102年を迎えます。国内でも大変長い歴史を持つ眼科学教室の一つであります。「医学の先端を切り開く研究者を育成すると共に、高度な医学的知識?技術と豊かな人間性を兼ね備えた医療?保健の指導?実践者を育成すること」を使命とし、Vogt-小柳型ぶどう膜炎を報告された小柳美三初代教授が教室の基礎を築かれて以来、「桐沢型ぶどう膜炎」や「加齢黄斑変性症に対する虹彩色素上皮細胞移植」など世界に誇る成果と多くの優秀な人材を輩出してきました。私は第7代の眼学分野教授として、この伝統を引き継ぎつつ、優秀な教室員とともに新たな歴史を刻むべく精神誠意取り組んでおります。
大学病院の使命には診療、研究、教育の3本柱があります。特に東北地方の中心的な基幹病院として、また基礎研究体制が整備されている数少ない研究中枢機関として、東北大学眼科学教室が世界から期待される眼科学の発展に果たすべき役割は大きいと考えます。
「診療」は私が専門とする緑内障をはじめ、網膜硝子体、白内障、角膜、ぶどう膜、神経眼科、斜視弱視など、あらゆる眼疾患に対しても、総合的かつ高次元の医療を実践するような体制を築いております。特に、手術数の増加と成績の向上により、世界標準医療を提供する診療体制となっており、更に極小切開白内障手術やスモールゲージ硝子体手術など最新の技術革新を着実にフォローし、積極的に取り入れる方針でおります。
「研究」は臨床研究により臨床上の問題点や限界を抽出し、基礎研究の手法を用いて解決する手法で行っております。既存の治療法で解決できない疾患に対する新たな医療を創成し、臨床にフィードバックする真の意味での「失明予防」を目指しております。私の専門とする神経保護治療開発研究は世界でもトップレベルであると評価をいただいており、これまで各種病態モデルを利用し、細胞レベル、分子レベルの病態解明を展開してまいりました。ここから、研究成果を臨床に還元するために「トランスレーショナルリサーチ」を強力に推進し、新規の治療法を我々の手で確立できるように進めて行く所存です。また、眼科学教室で行っているドラックデリバリーシステムの開発、網膜疾患の治療法の開発、遺伝性疾患の原因遺伝子同定など、いずれも世界に通じる研究成果を挙げていると自負しております。我々の研究室の特徴は異分野融合であり、医師、理工薬学研究者、企業からの研究者、海外からの留学生が同じ場所で議論しながら研究しているとともに、国内や海外施設との共同研究を行っています。お互いの研究を発展させ、世界高水準の研究を継続的にプロデュースしていきたいと考えます。
最後に「教育」ですが、医療、医学の発展のために、良い医師、次世代を担う人材を育成することが私の使命と考えております。同窓会や関連病院の先生方と一体となって、到達目標、教育方法、評価法を明確にした教育研修プログラムを新たに作成し、眼科医師のプロフェッショナルとしての技術と倫理観とを習得できるよう心を配っております。豊富な臨床症例に支えられて、実力のつく実習が可能であると思います。
我々の教室は常にオープンであり、我々の診療や研究、教育方針にご興味を持っていただける方がおられましたら、心より歓迎いたします。是非気軽に見学にいらしてください。一緒に新しい時代を東北大学から切り開いていきましょう。科独自のホームページも充実させております。是非ご覧ください。
http://www.oph.med.tohoku.ac.jp/
眼科学分野 中澤 徹
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