当院の特定行為研修修了者第1号ですが、きっかけは?
特定行為(*1)看護師という存在すら知らなかったのですが、当院で初めて研修を行うと聞き、自分のこれまでのキャリアを活かせること、活動の幅を広げるチャンスだと思い受講しました。特定行為看護師という言葉を聞き慣れない方も多いと思いますが、ざっくり言うと医師と看護師の間のような存在だと思います。今まで学んできた看護の視点と研修で学んだ医学的視点の両方からアプローチして患者さんはもちろん、医療者にとってもベストなケアを提供できるよう取り組んでいます。
これまでのご経歴を教えてください。
大学から宮城に来ました。途中2年間休学しましたが、やはり看護の道に進みたいと思い、復学して無事に卒業しました。東北大学病院に入職してからはCCU、ICU、総合外科など主に急性期の看護を担当してきました。CCU、ICUではクリティカルケア領域の看護や急変時対応について、現在所属している総合外科では術前?術後の患者さんへのケアの経験を積んでいます。
特定行為看護師として主にどんな仕事をしていますか?
特定行為看護師として主にドレーン類の抜去や末梢挿入型中心静脈カテーテル(PICC)の挿入などの実践的なことや、患者さんの状態を把握、アセスメントして医師に治療方針の確認や相談をし、看護師と医師の調整をしています。まだ特定行為看護師として働き始めたばかりなので出来ることは少ないですが、どんどん挑戦して活動の幅を広げていきたいと思っています。働き方など気になっている方もいらっしゃると思うので聞きたいことなどがあればいつでもお答えします!
現在のお仕事で大切だと思うこと、目標などあれば教えてください。
大切だと思うことは患者さんとの信頼関係を築くことです。コロナ禍でご家族が面会出来ない状況で、患者さんが一番頼りにしているのは看護師だと思います。患者さんに「この人だったら話を聞いてくれる」「なんとかしてくれる」と思われる存在になれるよう日々努力しています。例えば、受け持ちの患者さんに最初に名前を名乗り、認識してもらえるようにしています。「木村さん、ありがとう」「木村さん、今日はいるんだね」などと患者さんから声を掛けられるととても嬉しいです。患者さんに自分を認識してもらうこと、これが信頼関係を構築する第一歩だと感じています。信頼関係が構築できれば、手術に対する不安や、思っていても言えなかったこと、医師へ言えないことなどが聞けて、より患者さんに寄り添ったケアに繋がります。
特定行為看護師として働くと患者さんを受け持つということが少なくなりますが、それでも信頼関係を築けるよう努力していきたいと思います。
趣味や好きなことはありますか?
趣味は車、ドライブ、飲み会、バスケットボール、フェスやライブに行くことです。コロナ禍で趣味の半分ができなくなりました。バスケットボールに関してはコロナ禍前までは医局の大会に参加したり、他病院の看護師と連携して大会を開催したりしていました。フェスに関しても宮城で開催されるあらばきロックフェスティバルや秋田で開催される男鹿ナマハゲロックフェスティバルに毎年参加していましたが、ここ2年は参加できていません。マイカーを少しずつカスタマイズしていく予定です。車に詳しい方がいましたらぜひいろいろ教えてください。
*1 特定行為:診療の補助であり、看護師が手順書により行う場合には、実践的な理解力、思考力及び判断力並びに高度かつ専門的な知識及び技能が特に必要とされる「経口用気管チューブ又は経鼻用気管チューブの位置の調整」、「侵襲的陽圧換気の設定の変更」などの38行為のこと。