極めてエキセントリックな人間の、そしてギークな話で恐縮ですが、私の好きな音楽グループはハードロックバンドRainbowです。ロックの聖地である日本武道館にも2回ほど足を運んでおります。Rainbow の曲の中で特に気に入っているのは、奴隷と彼らの前に現れた魔術師を歌った「Stargazer」です。「Stargazer」は、8分の長きにわたってドラマチックに展開される曲であり、Richie BlackmoreのStratocaster (バイオリンのストラドとは違います)による重厚なリフと変幻自在のソロ、Ronie James Dioのストロングスタイルのボーカル、Cozy Powell の地響きのようなツーバスに圧倒され、8分があっという間に過ぎます。カミ (神) さんには悪魔の音楽と揶揄されながらも、この曲を飽きもせず40年以上聴き続けています。しかし最近は、体力と精神力に限界を感じ、日本の女性ハードロックバンドのBlack Sabbath風アレンジ曲「黒い週末」とKissとのコラボレーション曲「夢の浮世に聞いてみな」というマイルドな音楽を間に挟みながら、Rainbowを聴いている毎日です。加齢により首が痛いのでヘッドバンギングはしませんが。一方、本ではマーカス?デュ?ソートイによる「Music of the Primes (素数の音楽)」にはまっております。この本には数学上の最難問の一つである素数に関する予想を行った孤高の数学者リーマン 、直感的、天才的な閃きにより「インドの魔術師」と呼ばれたラマヌジャンなどが登場します。凡人の私には理解できませんが、素数の魅力に取りつかれ、ドラマチックな人生を送った数学者のエピソードに溢れています。ラマヌジャンに関しては、最近 「奇蹟がくれた数式」 というタイトルで映画化されております。悪魔の音楽を聴きながら、素数の音楽を読むのが私の至福の時です。