科長あいさつ
子どもたちが元気に育つためには、お口の健康が大切です。子どものお口は歯がない時期から子どもの歯、そして大人の歯へと成長の過程で大きく変化します。この時期のお口のさまざまな問題が、子どもの全身への健康に影響を与える事があります。そして、この子どもの時期の健全な成長が将来の健康へとつながります。そのため、小児歯科では、子どもの口の健康を保つことで、子どもたちが健康に育つことを助け、明るい未来を築くことを目指しています。
東北地方は子どものむし歯が非常に多い地域です。子どもの歯はいずれ生え替わりますが、子どもの健全な成長のため、重要な役割がたくさんあります。子どもの歯を支えている歯茎の中では大人の歯が作られています。そのため、子どもの歯の大きなむし歯は、下に控えている大人の歯の成長に影響を与えることがあります。また、大きなむし歯によって食事の内容が変わると、咬む?飲み込むなどの機能の発育にも影響が出ます。さらに、むし歯の菌は他の歯にうつることがあるので、元々健康だった歯もむし歯になる可能性があります。そして、たくさんの大きなむし歯があると、歯がきちんとかみ合わなくなることもあります。だからこそ、子どもの歯がむし歯になったら、治療することをお勧めします。
このように東北地方のむし歯を減少させるべく、当科ではむし歯の治療やむし歯の予防処置、生活習慣指導を行っておりますが、その他にも、転倒による歯の破折や歯並びの治療、小児の外科処置、咬む?飲み込む機能訓練、指しゃぶりなどの癖の指導など幅広い診療を行っております。また、当科では日本歯科専門医機構?日本小児歯科学会の専門医制度に基づいた専門医指導医と専門医が中心となり、小児歯科の専門的知識と技術だけではなく、子どもたちの恐怖心を和らげるための工夫をしながら治療を行っています。そして、看護師や歯科衛生士と連携して、治療が困難な低年齢の子どもや全身疾患を有する子どもに対しても安全に配慮しながら治療を行っています。
当科では他診療科だけではなく、地域の歯科医療機関とも連携しておりますので、子どものお口のことで気になることがございましたら、お気軽にご紹介やご相談下さい。
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